屋久島ポスト、日本ジャーナリスト会議「2026年 第69回JCJ賞」を受賞!!
武田剛・共同代表の連載「離島記者 報道砂漠で闘う市民メディアの挑戦」
講評「生活者でもある等身大の一人のジャーナリストの姿を通して、報じることの意味を改めて考えさせる連載」

新聞・放送・出版などにおける優れたジャーナリズムの仕事を顕彰する「2026年 第69回日本ジャーナリスト会議賞」(JCJ賞)の授賞作が9月10日に発表され、鹿児島県屋久島町の市民メディア「屋久島ポスト」の武田剛・共同代表が執筆した連載「離島記者 報道砂漠で闘う市民メディアの挑戦」が授賞作の一つに選ばれた。
屋久島町政の不正や不祥事をめぐり、10年にわたって続けた調査報道の記録をまとめた記事で、「生活者でもある等身大の一人のジャーナリストの姿を通して、報じることの意味を改めて考えさせる連載」と評価された。

JCJ賞、約70年にわたり国内外で活躍するジャーナリストを顕彰
日本ジャーナリスト会議(JCJ)は戦後日本のジャーナリズムの発展をめざし、ジャーナリストの職能組織として1955年に発足した。初代議長は岩波書店の総合雑誌『世界』の吉野源三郎・編集長が務め、主要メディアで取材・編集活動をする1200人が参加。1958年にJCJ賞を創立し、約70年にわたって国内外で活躍するジャーナリストの活動を顕彰してきた。
大賞は鴨志田祐美氏『大崎事件は問いかける――これからの再審のかたち』
今年は120点の応募があり、「新聞(雑誌を含む)」「放送・映像作品」「ネットメディア」「出版」の部門ごとに選考され、JCJ大賞1点、JCJ賞4点、JCJ特別賞1点の計6点が選ばれた。最も優れたJCJ大賞は、大崎事件再審弁護団事務局長を務める弁護士・鴨志田祐美氏の『大崎事件は問いかける――これからの再審のかたち』(かもがわ出版)だった。

屋久島町政をめぐる調査報道をまとめた取材記
JCJ賞に選ばれた屋久島ポストの「離島記者」は、武田共同代表が2015~2025年に続けた屋久島町政の取材記録をまとめたもので、2026年1~3月に計69本の連載記事として配信された。町幹部の出張旅費不正精算事件や現職町議の不法焼却事件など、町政に関する一連の調査報道について、ノンフィクション形式で紹介している。
JCJ賞の選考委員会による「離島記者」の講評は次のとおり。
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朝日新聞で写真記者や編集委員を務めたのちに家族と屋久島に移住した筆者は、当初は環境取材を予定していたものの、町の幹部らの旅費不正清算や交際費による町長から国会議員への高額贈答問題など、町の行政をめぐる見過ごせない問題に直面し、住民と共に調査報道に特化したネットディア「屋久島ポスト」を立ち上げた。問題を指摘する議員はいるが議会は動かず、大手報道機関の目も届いていない中での市民メディアの挑戦だった。
69本の記事からなる応募作は、町役場と対峙した10年にわたる取材を連載で振り返ったものだ。追及した問題の根深さがうかがわれると共に、「強要」の容疑で告発されて警察の取り調べを受けたり、議会の撮影取材を断られたり、みずからの報道機関との業務委託契約が終了に追い込まれたりと、市民メディアとして調査報道を続けることの困難も含め、読み応えがあった。
生活者でもある等身大の一人のジャーナリストの姿を通して、報じることの意味を改めて考えさせる連載であり、JCJ賞に値すると判断した。
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東京・水道橋で10月10日に授賞式
授賞式は10月10日に東京・水道橋の全水道会館で開かれ、武田共同代表も屋久島から上京して出席する。
第69回JCJ賞のプレスリリースは以下で配信されている。

第69回「JCJ賞」授賞作一覧(敬称略)
【JCJ大賞】
・『大崎事件は問いかける――これからの再審のかたち』 鴨志田祐美 かもがわ出版

【JCJ賞】(順不同)
・連載「『国防』の陰で」 沖縄タイムス社

・悲しみのピーヤ 海底炭鉱で待つ183人 山口朝日放送

・連載「離島記者 報道砂漠で闘う市民メディアの挑戦」及び「屋久島町政をめぐる一連の調査報道」 武田剛 屋久島ポスト

・「自治体による高齢者の連れ去り」に関する一連の報道 西岡千史 フロントラインプレス 掲載媒体・スローニュース

【JCJ特別賞】
・長期連載「憲法事件を歩く」 信濃毎日新聞編集委員 渡辺秀樹

