屋久島町、寄付金で海底清掃したのに「ゴミの量は把握していない」!?

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町「そもそも開示する必要性を認めない」と主張

荒木町長、過去の町議会で「1トン袋10個分」と説明

住民訴訟で町が虚偽説明の疑い

屋久島町海底清掃事業 住民訴訟

【上】2022年度から始まった海底清掃事業で、海底のごみを回収するダイバーたち=屋久島町YouTubeチャンネルより【下】屋久島町役場=屋久島ポスト撮影

ふるさと納税で「屋久島の自然を守って欲しい」と寄付された1700万円を活用して、屋久島町が2022年度に実施した海底清掃を主体とする環境保全事業で、総事業費の大半が海底清掃そのものではなく、屋久島の観光情報を紹介するガイド冊子や動画の制作費に支出された問題をめぐる住民訴訟――。

この訴訟の第9回口頭弁論が4月22日に開かれるのを前に、同事業で集めたごみの量について、被告の町が「正確なゴミの量は把握していない」とする内容の準備書面を鹿児島地裁に提出したことがわかった。

海底清掃で集めたごみの量をめぐっては、同町の荒木耕治町長が2024年3月の町議会一般質問で答弁し、1トン袋で計10個分だったと説明。この議会答弁を踏まえると、町が訴訟で事実とは違う虚偽の説明をしている疑いが出てきた。

鹿児島地方裁判所=屋久島ポスト撮影

海底清掃は計2時間のみ、ごみの回収量も報告なし

この事業の主目的は海底清掃事業だとされていたが、実際に潜水して清掃したのは計2時間のみで、海底から回収したごみの量も実施報告書などで公表されていなかった。

そこで、原告の渡辺千護町議は1月22日にあった第8回口頭弁論で、「清掃活動で回収したごみの正確な量がわかる記録を開示されたい」と求めていた。

これに対し町は、4月2日付で準備書面を地裁に提出し、「被告は正確なゴミの量は把握していない」と説明。さらに、「そもそも開示する必要性を認めない」と述べて、実際に集めたごみの量は「訴訟審理に関係ない」とする趣旨の主張をした。

荒木町長「産業廃棄物として適正に処分されている」と議会答弁

ところが、2024年3月に開かれた屋久島町議会の議事録を見ると、海底清掃で回収したごみの量について、荒木町長が明確に答弁していることが確認できた。

議事録によると、荒木町長は2022年10月26日の海岸清掃および同月27日の海底清掃で集めたごみの量は1トン袋で5個分、さらに11月24日の海底清掃では1トン袋で5個分だったと答弁。これら1トン袋計10個分の処分方法については、「漁網やウキなどのごみが多く、産業廃棄物として島外へ運ばれ、適正に処分されている」と述べていた。

海底清掃で回収されたごみの写真。屋久島町の委託業務として、業者が配信したウェブサイト記事に掲載されている=ocean+α「ふるさと納税で屋久島の海をきれいに! ダイバーたちが世界遺産の海を次世代に繋ぐ」より

屋久島ポスト、8人で潜水1時間「1トン袋5個分のごみは回収できない」

荒木町長が町議会で明らかにしたごみの回収量に対し、これまでの報道で屋久島ポストは「実際には回収できないほど多い量」と指摘。特に11月24日の海底清掃で集めたとされる「1トン袋5個分」については、「1時間の潜水で8人のダイバーが集められる量ではない」と疑問を呈していた。

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