屋久島町営牧場の過労死訴訟が結審、来年1月18日に判決言い渡し

y@kushima-post-administrator@

町職員が亡くなって7年 提訴から3年で審理が終結

遺族、公務災害で認定された過重労働を根拠に町の管理責任を追及

町、牧場業務は週40時間に収まる内容だったなどと反論

【左】屋久島町営牧場で公務中に亡くなった田代健さん=遺族提供【中】町営牧場の過労死訴訟が審理された鹿児島地裁=屋久島ポスト撮影【右】屋久島町の荒木耕治町長=同

2019年8月に屋久島町営の長峰牧場で町職員の田代健さん(当時49)が公務中に亡くなり、過重労働で心筋梗塞を発症したことによる公務災害と認定されたことを受けて、田代さんの遺族が町に約7000万円の損害賠償を求めた民事訴訟――。

この訴訟の最終弁論が9月28日にウェブ会議で開かれ、7月7日にあった関係者への証人尋問を踏まえ、遺族と町の双方が準備書面で最後の主張をした。これですべての審理を終えて結審し、鹿児島地裁は2027年1月18日に判決を言い渡す。

町営牧場の過労死をめぐる裁判は2023年10月に提起され、約3年にわたって審理が続けられた。

屋久島町営牧場・過重労働死訴訟の記者会見には、報道各社の記者やカメラマンが大勢集まった=2023年10月19日、鹿児島県庁記者クラブ

地方公務員災害補償基金、過重労働による心筋梗塞で死亡と認定

田代さんの死亡について、地方公務員災害補償基金の鹿児島県支部(支部長・塩田康一知事)は過重労働によって心筋梗塞を発症して亡くなったとして、2023年2月に公務災害と認定。死亡3日前までに約50日の連続勤務があったことや、半年間で全く労働がなかった日が5日だったことなどから、遺族は適切な勤務管理を怠った町に法的な責任があると主張した。

町、同僚職員の記憶に基づく勤務時間は「信憑性がない」

それに対し町は、田代さんに時間外労働を命じたことはなく、牧場の勤務時間は週40時間に収まる業務内容だったなどと反論。同基金が認めた田代さんの勤務時間は、同僚職員の記憶に基づいたもので、実際よりも過度に長い時間で信憑性はないなどとして、請求の棄却を求めた。

上空から望む屋久島町役場=日本エアコミューター機より、屋久島ポスト撮影

荒木町長、解決金4000万円の和解案を拒否

両者の主張を受けて、同地裁は2025年11月に和解を提案。町に一定の管理責任があったことを認めたうえで、町が遺族に4000万円の解決金を支払う内容の和解案を示した。

しかし、荒木耕治町長は地裁の提案に応じず、「判決によって、どの部分の何がどう悪いのかを明確にしたい」として、和解案の受け入れを拒否していた。

訴訟関係者によると、この日の弁論で裁判長は、荒木町長の証人尋問は必要がないと判断。遺族と町にさらなる主張がないことを確認して、結審を決めたという。

判決は2027年1月18日午後1時10分から、同地裁の202号法廷で言い渡される。

■屋久島町政への提言と意見
屋久島町政について、読者からのご提言やご意見をお待ちしています。以下URLのフォームから投稿をお願いいたします。
https://forms.gle/4jwVGJ144BYUYESYA

関連記事
これらの記事も読まれています
記事URLをコピーしました