屋久島ポスト、石田尾議長の証人尋問を求める申出書を送付【議会取材の自由を守る訴訟】
石田尾議長、記者クラブ加盟が取材許可の絶対条件
それでは なぜ一転して屋久島ポストに取材を許可したのですか?
議会取材を拒否した「合理的な理由」を法廷で尋問します!
※屋久島ポストは訴訟の当事者であるため、主観を入れた取材記の体裁にしています。

屋久島町議会(石田尾茂樹議長)が市民メディア「屋久島ポスト」の議会取材(撮影と録音)を拒否したのは、「表現の自由」などを保障した憲法に違反しているとして、屋久島ポストが町を相手取って提起した「1円訴訟」――。
屋久島ポスト(共同代表・鹿島幹男、武田剛)は4月8日、石田尾議長と武田の証人尋問を求める「証拠申出書」を鹿児島地裁に送りました。これまでの訴訟審理で、屋久島ポストの取材を拒否するに至った「合理的な理由」が明らかになっていないためです。今後、地裁が証人申請を認めれば、石田尾議長と武田に対する証人尋問が法廷で行われることになります。
取材禁止の合理的な理由を説明しない石田尾議長
屋久島ポストとしては、証人尋問だけでなく、この訴訟も含めて法的な争いは避けたいと思っていました。なぜなら、屋久島ポストと屋久島町議会は言論機関であり、議会取材の禁止をめぐる問題は、双方の話し合いで解決するべきだと考えているからです。
しかし、石田尾議長は屋久島ポストに対し、議会取材を拒否する合理的な理由を説明してきませんでした。
この訴訟を提起する前も含めて、石田尾議長が議会取材を禁止する理由としているのは、屋久島ポストが鹿児島県庁の記者クラブ「青潮会」に加盟していないということです。マスコミ各社でつくる記者クラブの加盟社であれば、議会の内容を正確かつ公平公正に伝えられる能力があるとする一方、それ以外のネットメディアやフリーランス記者らの取材は一切認めないというのです。

屋久島ポスト「ネットメディアでも取材の能力はある」
それに対し屋久島ポストは、マスコミでなくても、議会の内容を正確かつ公平公正に伝えられる能力があるネットメディアやフリー記者が数多くいると主張しました。しかし、石田尾議長を含めた町側は、取材の能力があるか否かを個別に判断することはできないため、記者クラブ加盟社に限定して取材許可を出していると反論しました。
つまり、石田尾議長が議会取材を許可するのは記者クラブの加盟社だけであり、それ以外のネットメディアやフリー記者らには、絶対に許可を出さないということになります。
一転して許可の理由は「議長判断」だけ!?
ところが、いま屋久島ポストは議会取材を許可されています。2021年12月から約3年半にわたって取材を拒否されたのち、2025年4月に取材許可の申立書を出したところ、一転して石田尾議長は屋久島ポストの取材を認めたのです。
記者クラブに加盟しているかどうかが絶対的な条件であれば、屋久島ポストの議会取材が許可されることはあり得ません。それなのに、なぜ石田尾議長は判断を180度変えて、屋久島ポストの取材許可に転じたのか?
その理由を尋ねても、石田尾議長は「議長判断」と言うだけでした。この訴訟でも、屋久島ポストはその理由を尋ねましたが、町側が準備書面で答えることはなく、私たちの問いかけを完全に無視しています。

屋久島ポスト、弁護士なく自力で証人尋問へ
そうなれば、最後の手段はただ一つ、法廷での証人尋問になります。石田尾議長に対し、取材拒否から一転して許可した理由について、屋久島ポストから直に質問するよりほかに道はありません。
ただし、屋久島ポストはお金がないために本人訴訟で争っており、石田尾議長に尋問する代理人の弁護士がいません。そうなると、私たちは自分たちの力だけで、原告席から証人に尋問することになります。
これまでの記者生活のなかで、法廷での証人尋問を取材したことはありますが、自分自身が弁護士の代わりに尋問することになるとは、思ってもいませんでした。さらには、原告である武田も証言台に立つことになり、これもまた初めての経験です。

証人申請の可否、5月7日の期日で判断へ
この先、どうなるかわかりませんが、まずは証人申請が認められるかどうか、鹿児島地裁の判断を待ちたいと思います。
次回の期日は5月7日で、その場で地裁から証人申請の可否が伝えられると思います。
※「屋久島ポスト」は訴訟の当事者であるため、この【議会取材の自由を守る訴訟】については、記事の文体を「です、ます調」にしたうえで、主観を入れた体験取材記の体裁にしています。
