「無断欠勤」1カ月半、屋久島町長が「随想」と題してウェブサイトで報告

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「病気療養と経過報告」なのに題名は「随想」!?

長期入院「多大なるご心配とご迷惑をおかけいたしました」

町民に黙って入院したのに「数々の励ましの言葉」に感謝

【上】屋久島町ウェブサイト「新着情報」で公開された荒木耕治町長の「随想」。実際には長期入院の報告だが、題名からは記事の内容が一切わからないかたちで掲載されている【下】長期入院から公務に復帰し、約50日ぶりに公の場に姿を見せて荒木耕治町長(手前右)。手前左は岩川茂隆副町長=2026年9月29日、屋久島町議会、屋久島ポスト撮影

屋久島町の荒木耕治町長(76)が長期入院した事実を町民に隠したまま、約1カ月半にわたって町役場を不在にした問題をめぐり、町は10月19日に「随想」と題する記事を町ウェブサイトに掲載した。

記事を開くと「病気療養とその後の経過について」と書かれたPDFファイルがあり、「おかげさまで、職務復帰後の経過も良好であります」などと報告。だが、ウェブサイトのトップページにある「随想」という題名を見ただけでは、この記事が長期入院の報告であることがわからない状態で公開されている。

屋久島町ウェブサイト「新着情報」に掲載された記事「随想」(上から2本目)。実際には長期入院の報告だが、題名からは記事の内容が一切わからないかたちで公開されている

長期入院、町幹部に「町民に言う必要はない」と指示

この問題は、屋久島ポストが9月10日に配信した記事「【速報】屋久島町長、体調不良で入院1カ月」などで明らかになった。

これまでの取材によると、荒木町長は8月12日に鹿児島市内の病院に入院し、岩川茂隆副町長ら町幹部に「(入院について)町民に言う必要はない」と指示した。その後、43日にわたって「無断欠勤」を続け、9月24日に公務に復帰。だが、町のウェブサイトと広報誌で長期入院の報告をしなかったため、屋久島ポストは町総務課に「いつ町民に報告するのか?」と質問していた。

新着情報に「随想」では何の記事だかわからない

10月19日に公開された記事は、町ウェブサイトのトップページにある「新着情報」に掲載された。記事タイトルは短く2文字で「随想」とされ、一見しただけでは、何について書かれた記事だかわからない。そして、記事を開くと「病気療養とその後の経過について」に加えて、2024年3月に公開した「随想(令和4年3月更新)」と2本の記事が掲載されている。

屋久島町ウェブサイトに掲載された「病気療養とその後の経過について」と題するPDFファイル(上から1本目)。開くと荒木耕治町長が長期入院したことに関する報告が書かれている

長期不在中の公務「常に携帯電話等で直接指示」

長期入院の報告とみられる1本目のファイルを開くと、「私事ではございますが、体調不良のため、8月12日より鹿児島市内の病院に入院し、投薬治療を行い、9月17日に退院いたしました」と報告。長期不在中の公務については、「職務代理者の設置につきましても検討しましたが、常に携帯電話等で連絡が取れる状況にありましたので、直接指示を行っておりました」と説明している。

今後は「全身全霊で町政の舵取りに邁進」と抱負

また、町民に黙ったまま続けた長期入院については、「病気療養のため長期にわたり職務を離れ、町民の皆様をはじめ、関係各位には多大なるご心配とご迷惑をおかけいたしました。深くお詫び申し上げます」と陳謝。退院後の経過が良好であることを報告したうえで、「今後は、より一層の体調管理に留意しながら、町が抱える重要な課題の解決に向けて、これまで以上に全身全霊で町政の舵取りに邁進してまいります」と決意を伝えている。

町民からメッセージ「何よりも心強い支えとなりました」

その一方、何も報告せずに入院したにもかかわらず、町民から多くのメッセージをもらったとして、次のような謝辞も書いている。

「これまでに町民の皆様からいただいた数々の温かい励ましのお言葉や、お見舞いのメッセージは、私にとって何よりも心強い支えとなりました。改めて、この町に暮らす皆様の優しさに深く感謝申し上げます」

ウェブページ「町長の部屋」の随想として報告か?

もう1本のPDFファイルは、荒木町長が2024年3月に公開した「揺るぎない『決断』速やかな『実行』」と題する文章で、町長になって11年目の抱負を伝える内容。この2本のファイルが並んで掲載されていることから、荒木町長は自身の紹介や随想を掲載している「町長の部屋」のページで、今回の長期入院について報告したとみられる。

屋久島町ウェブサイトのトップページに掲載された「町長の部屋」などのページアイコン

荒木町長が書いた入院報告の全文は次のとおり。

病気療養とその後の経過について

町民の皆様におかれましては、日頃より町政各般にわたり、ご理解とご協力を賜り、心より感謝申し上げます。

私事ではございますが、体調不良のため、8月12日より鹿児島市内の病院に入院し、投薬治療を行い、9月17日に退院いたしました。この間、職務代理者の設置につきましても検討しましたが、常に携帯電話等で連絡が取れる状況にありましたので、直接指示を行っておりました。

病気療養のため長期にわたり職務を離れ、町民の皆様をはじめ、関係各位には多大なるご心配とご迷惑をおかけいたしました。深くお詫び申し上げます。

おかげさまで、職務復帰後の経過も良好であります。

これまでに町民の皆様からいただいた数々の温かい励ましのお言葉や、お見舞いのメッセージは、私にとって何よりも心強い支えとなりました。改めて、この町に暮らす皆様の優しさに深く感謝申し上げます。

今後は、より一層の体調管理に留意しながら、町が抱える重要な課題の解決に向けて、これまで以上に全身全霊で町政の舵取りに邁進してまいります。

季節の変わり目でもありますので、町民の皆様におかれましても、どうかお身体を大切にお過ごしください。

今後とも、町政発展のために変わらぬご指導とご協力を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

令和8年10月19日

屋久島町長 荒木 耕治

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