屋久島町政

屋久島町、乗っ取り被害の情報サイト「屋久島マルシェ」の記録文書はすべて廃棄処分

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町、サイト運営管理に関する契約書もなく「何もわからない」

著作権は町が保有、担当課長「当事者として対処する」

複製サイト、4年前に閉鎖後も同じドメインで公開継続

「屋久島マルシェ」の複製サイトに掲載されたオンラインカジノに関する記事

「屋久島マルシェ」乗っ取り問題
屋久島町の総合情報サイトが第三者に乗っ取られ、運営管理者が制御不能になっている。2022年3月に閉鎖されたが、その後に複製サイトが同じドメインで公開され、町内の店舗情報としてギャンブルなどの話題を掲載。町は運営管理者を通じて警察に被害の相談をしている。

国の補助金で制作された屋久島町の総合情報サイト「屋久島マルシェ」が何者かに乗っ取られた問題をめぐり、町が著作権者であるにもかかわらず、同サイトに関する記録文書が町に全く残されていないことがわかった。サイトの運営管理が町民に引き継がれた際に交わされた契約書も保存されておらず、国費で実施した事業に対する町の杜撰な管理体制が浮き彫りになった格好だ。

厚労省の補助金でウェブサイト制作

この事業は2012~2014年度の3年間にわたり、町が厚生労働省から受けた補助金で行われた。町主導で立ち上げた「屋久島町地域雇用創造推進協議会」(通称・ネクスト屋久島応援隊)が複数の移住者らを雇用し、ウェブサイトの制作や特産品のプロモーション、移住促進イベントの開催などを実施。事業が終了した2015年3月末で協議会は解散し、屋久島マルシェの運営管理は同会のスタッフだった町民に引き継がれた。

「Copyright Yakushima-cho」と表示

町政策推進課によると、運営管理者となった町民は約7年にわたってサイトの公開を継続。その後、2022年3月5日にサイト閉鎖の手続きをして、サイトの住所にあたるドメイン(http://www.yakushima-marche.com/)の更新が終了となった同年6月21日にサイトが非表示となったことを確認したという。

ところが、サイト閉鎖後の一定期間を経て何者かが同じドメインを再取得し、屋久島マルシェとデザインが同一の複製サイトを公開。サイト末尾では「Copyright Yakushima-cho All right Reserved.」と記載して、著作権者が屋久島町であることを明示したまま、ギャンブルに関する記事などを掲載している。

屋久島町の総合情報サイト「屋久島マルシェ」を複製したサイトでは「Copyright Yakushima-cho All right Reserved.」と記載され、サイトの著作権が屋久島町にあることが示されている

町、鹿児島県警に被害を相談

この問題を独自に把握した屋久島ポストは7月10日に同課へ電話取材し、屋久島マルシェに関する事業について問い合わせた。だが担当職員は関係文書の保存期間が過ぎて、すべて廃棄処分されていることを理由に「何もわからない」と説明。それに対し、屋久島ポストは当時の担当職員らへの聴き取りを依頼したが、サイトの運営管理を引き継いだ際の契約書も残っておらず、著作権に関する取り決めなども全くわからなかった。

この事態を受けて、同課の木原幸治課長は「サイトの著作権が屋久島町にあることが表示されており、町が当事者として対処する必要がある」との認識を示したうえで、運営管理者を通じて鹿児島県警のサイバー犯罪対策課に被害を相談。今後はサイトの運営管理を引き継いだ町民から詳しい事情を聴くなどして、複製サイトの削除に向けて対処したいとしている。

屋久島町の総合情報サイト「屋久島マルシェ」と同じデザインで公開されている複製サイトのトップページ(2026年7月16日閲覧)

屋久島ポスト「国費で制作したサイトの契約書は長期保存すべき」

屋久島ポストは7月15日、屋久島マルシェの事業に関する公文書の開示請求書を同課に提出。「国費で制作したウェブサイトに関する契約書などの公文書は長期間にわって保存すべきだ」として、関係文書を探すように求めている。

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