「Payどん」利用者は1600人、大半の町民が物価高騰支援を受けられず
屋久島町、Payどんを利用したポイント付与に4000万円支出
支援を受けられるのは全町民の14%のみ
国の物価高騰対策「重点支援地方交付金」

物価高騰に対応する国の「重点支援地方交付金」を受けて、屋久島町がプレミアム付き「地域振興ポイント」(1万円につき2000円)の付与で利用する鹿児島銀行のキャッシュレス決済サービス「Payどん」――。
その後の取材で、Payどんアプリをスマートフォンで利用している屋久島町民は約1600人で、全町民の約14%に留まることが町産業振興課への取材でわかった。町はPayどんを利用したポイント付与に4000万円を支出する予定だが、大半の町民が国の支援を受けられないことになる。
町、鹿児島銀行の提案でPayどん採用を決定
町が屋久島ポストに開示した関係文書によると、Payどんを利用したポイント付与は、昨年12月5日に町内で開かれた会議で、町が鹿児島銀行からの提案を受けて採用を決めた。ポイントが使える店舗の募集については、町側から「Payどんの取り扱い件数の増加にもつながるため、鹿児島銀行で実施してほしい」と要望し、鹿児島銀行が担当することになった。
支援を受けられるのはPayどん利用者のみ
この会議を踏まえ、町はPayどんを利用した支援事業に4000万円を支出することを決め、早ければ3月下旬にも町民へのポイント付与(1万円につき2000円)を始める。購入額の上限は1人5万円で、最大で1万円分のポイントを受けることができる。
ただし、このポイントを受けるためには、利用者が自身のスマートフォンにPayどんのアプリを入れる必要がある。
屋久島ポストの取材を受けて、産業振興課が鹿児島銀行に確認したところ、屋久島町内でPayどんアプリを利用しているのは約1600人。町の人口は1万1116人(1月末)なので、現時点では全町民の約86%が国の支援を受けられないことになる。

町議、Payどん利用は「極めて不平等」
Payどんへのポイント付与をめぐっては、この事業の予算が審議された昨年12月の町議会で反対意見が出された。一部の町議が、Payどんを利用できない町民がポイント付与を受けられず「極めて不平等」で、「物価高に苦しむ町民を支援するという重点支援地方交付金の目的に反するやり方」などと指摘。全町民に対して一律に商品券を配布するなどして、「できる限り平等かつ公平に支援が届く方法にするべきだ」として、支援方法の見直しを求めた。
担当課長「キャッシュレス化が町の方針」
これに対し産業振興課の松田賢一課長は、Payどんを利用できない町民がポイントの付与を受けられないことを認めたうえで、「キャッシュレス化を図ることが町の方針」であるとして、Payどんの利用を決めたと答弁している。
