屋久島町に読者から疑問「町役場の敷地ってタバコが吸えるの? すぐ隣に民家があるのに……」
役場敷地内の西端にベンチ7人分の屋外喫煙所を設置
煙立つ二つの灰皿、すぐ近くには民家と集合住宅が隣接
読者の投稿を受けて町に法的な見解を質問

屋久島空港の屋外喫煙所が人通りの多いタクシー乗り場の近くに設置されていた問題をめぐり、屋久島ポストが「屋久島空港、子どもやお年寄りにもタバコの煙を浴びせる屋外喫煙所」と題する記事(4月23日付)を配信したところ、読者から次のようなコメントが投稿された。
<屋久島空港の喫煙所もですが、屋久島町役場でもすぐ隣に民家があるのに喫煙所がある。町役場の敷地ってタバコが吸えるの?>
この投稿を受けて、屋久島ポストが4月28日に取材したところ、確かに読者が指摘したとおり、町役場内の屋外喫煙所は隣接する民家のすぐ近くにあった。
町職員、機械室棟と擁壁の狭間で一服休憩
まずは役場敷地内の西端にまわると、本庁舎から十数メートル離れた機械室棟の裏に屋外喫煙所が設置されていることが確認できた。すぐ隣には高さ数メートルの擁壁が迫り、その上には民家2軒と6世帯が入居できる3階建ての集合住宅が並ぶ。喫煙所でタバコを吸えば、その煙が民家や集合住宅に広がると思われるほど、とても近い距離にある。
時間は午前10時半すぎ。民家に面した役場敷地内の道路でカメラのファインダーを覗くと、町職員と思われる3人がタバコをふかして休憩していた。そのうち2人は口に電子タバコをくわえてベンチに座り、残る1人は紙のタバコを手にして、スマートフォンを見ながらしゃがんでいる。昼休みの休憩時間になれば、もっと大勢の職員が利用するのだろう。二つ置かれた灰皿の手前には、7人分のベンチが並んでいた。

町役場は法的に原則「敷地内禁煙」なのだが……
屋外喫煙所の写真を撮り終えたのち、公共施設での喫煙などを規制する健康増進法を調べると、町役場は学校や病院などと同じ「第一種施設」に区分され、原則として「敷地内禁煙」とされていることがわかった。
それでは、なぜ屋久島町役場は屋外に喫煙所を設けているのか?
さらに調べると、「敷地内禁煙」はあくまでも原則であり、屋外については「受動喫煙を防止するために必要な措置がとられた場所」であれば、喫煙所を設けることができるというのだ。これを「特定屋外喫煙所」として、次のような要件が定められている。
①喫煙をすることができる場所が区画されていること
②喫煙をすることができる場所である旨を記載した標識を掲示すること
③施設の利用者が通常立ち入らない場所に設置すること
防煙壁や柵がない「特定屋外喫煙所」
それでは、これらの要件に屋久島町役場の喫煙所を照らすと、どうなるのか?
まず、①は喫煙所を区画で仕切るということだが、周辺には防煙壁や柵などは見当たらない。次に②の標識も、それとわかる掲示はどこにもないようなので、これら二つの要件は満たしていないといえる。
その一方、最後の③にある「利用者が通常立ち入らない場所」という意味では、敷地内の西端にある機械室棟と擁壁の狭間に設置されていることから、要件を満たしているようだ。ただし、そのすぐ隣には民家と町営住宅があり、喫煙所から煙が上がれば、擁壁を伝わってタバコの臭いが広がることは間違いないだろう。

健康増進法と地方公務員法(職務専念義務)を踏まえて町に質問
これらの取材を踏まえ、屋久島ポストは4月28日に町総務課に取材を申し込み、次の2点について見解と説明を求めた。
1:町役場内の屋外喫煙所は、健康増進法に照らして適法なかたちで設置されていると考えているのか? 隣接する民家への影響も含めて見解を求める。
2:今回取材した限り、勤務時間内に複数の職員が屋外喫煙所で休憩していたが、町では喫煙休憩に関するルールを就業規則などで定めているのか? 全国の地方自治体では、勤務時間内の喫煙を禁止するなどの動きが広まっていることから、地方公務員法35条で規定された「職務専念義務」の観点を踏まえて見解を求める。
屋久島ポストでは、町総務課から回答があり次第、追って続報を配信する。
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