乗っ取られた「屋久島マルシェ」、中古ドメインの再販マーケットで海外に流出
サイト閉鎖後、2カ月の間に海外の事業者を通じて第三者が再取得
鹿児島県など全国で相次ぐ公的ドメインの再取得問題
愛媛県新居浜市では偽サイトでカジノ関連サイトへ誘導

「屋久島マルシェ」乗っ取り問題
屋久島町の総合情報サイトが第三者に乗っ取られ、運営管理者が制御不能になっている。2022年6月に閉鎖されたが、その後に複製サイトが同じドメインで公開され、町内の店舗情報としてギャンブルなどの話題を掲載。町は運営管理者を通じて警察に被害の相談をしている。
※利用者に不利益が生じる可能性があるため、複製サイトが公開されているドメインにはアクセスしないようにしてください。
国の補助金で制作された屋久島町の総合情報サイト「屋久島マルシェ」が何者かに乗っ取られた問題をめぐり、サイト・ドメイン(yakushima-marche.com)の登録者情報が、2022年8月の時点で運営管理者だった町民から別の事業者に移っていたことが、屋久島ポストの取材でわかった。同年6月にオリジナルサイトが閉鎖されたのち、約2カ月の間にドメインが再取得され、複製サイトが公開されたとみられる。
米国事業者を通じて2度の再取得
ドメイン情報などが確認できるデータベース「WHOIS」などによると、屋久島マルシェのドメインが最初に登録されたのは2013年6月21日で、登録者はサイトの運営管理を担当していた町民だった。その後、2014年から屋久島マルシェの公開が始まり、約8年後の2022年6月21日にドメインの登録更新手続きが停止された。
ところが、同年8月1日以降に第三者が海外の事業者を通じて屋久島マルシェと同じドメインを取得し、複製サイトを公開した可能性がある。さらに2023年5月24日になると、同じまたは別の第三者がドメインの登録事業者を変更したとみられる。
これらの経緯を踏まえると、オリジナルサイトが閉鎖されたのちに、屋久島マルシェのドメインが中古ドメインの再販マーケットに流れ、第三者が何らかの目的で再取得したことになる。

鹿児島県、計8ドメインを再取得され注意喚起
今回の屋久島町と同様に、地方自治体が過去に使用していたドメインが第三者に再取得されるケースは、鹿児島県や名古屋市など全国各地で相次いでいる。
鹿児島県では観光広報や就職情報などのサイトで使用した計8ドメインが第三者に再取得されたため、県は2024年に「【注意喚起】鹿児島県が使用していたドメインが第三者に再取得され、別のホームページで使用されていることを確認しました」と題する記事を県ウェブサイトに掲載した。
また、名古屋市でも児童館やプレミアム商品券などのサイトで使用した計5ドメインを何者かが再取得。市は2026年3月に「市が廃止したドメインの第三者による取得について」とする記事を市ウェブサイトに掲載して、市民らに注意を呼び掛けている。

新居浜市、市観光サイトに酷似した偽サイトの被害も
これら鹿児島県と名古屋市の例を含め、大半はドメインのみが再取得されたケースだが、屋久島マルシェのように同一ドメインで複製サイトが公開される被害も起きている。
ネットニュースメディア「ハフポスト」日本版(2016年11月15日付)によると、愛媛県新居浜市が2016年に市の観光サイトを閉鎖したのちに、何者かがドメインを再取得した。さらにデザインが酷似した偽サイトが同じドメインで公開され、閲覧者がカジノ関連サイトへ誘導される仕組みになっていたことから、市がウェブサイトで注意を呼びかけたという。
なお、屋久島ポストが2026年7月26日に確認したところ、同市観光サイトを模倣した偽サイトは表示されず、再取得された「niihamakanko.com」はドメイン事業者のサイトで販売されていた。
▼【本物サイト】愛媛県新居浜市の観光サイト▼

▼【偽サイト】愛媛県新居浜市観光サイトに酷似したウェブサイト▼

屋久島町、警察などに被害を報告し対策を検討中
屋久島マルシェが乗っ取り被害に遭ったことを受けて、屋久島町はネット上の違法情報などを集めているインターネット・ホットラインセンターに被害を通報。また、運営管理者の町民を通じて鹿児島県警サイバー犯罪対策課に被害を報告したうえで、町ウェブサイトで「注意喚起(WEBサイト「屋久島マルシェ」について)」とする記事を掲載して、広く注意を促している。
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