屋久島町政

閉鎖中の口永良部郵便局、要員と局舎の確保難航で再開の見通し立たず【榎光徳町議 一般質問】

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屋久島高校と各小学校の交流で進学希望の生徒増をめざす

旧一湊中学、老朽化で今後の利用は「あらゆる可能性を排除せず検討」

旧小瀬田中、役場の書庫・倉庫として利用を継続

【左】口永良部簡易郵便局の閉鎖などについて一般質問をする榎光徳町議【右】榎町議の一般質問に対して答弁する岩川茂隆副町長=いずれも2026年9月18日、屋久島町議会YouTubeチャンネルより

屋久島町議会の榎光徳町議は9月18日の定例会で、「教育行政推進」「口永良部簡易郵便局の閉鎖に伴う支援策」について一般質問をした。

榎町議の質問に対する有馬博志教育長と岩川茂隆副町長の主な答弁は次のとおり。

1 教育行政推進について

榎町議 少子高齢化が顕著な屋久島町にあって、町内小・中学校の学校運営をはじめ、島内唯一の屋久島高校との連携等の学校教育、生涯学習やスポーツ・文化・芸術等の社会教育等の教育行政において、課題山積と思われるが、教育長就任に当たっての所信を伺いたい。

有馬教育長 昨年度より第4期屋久島町教育振興基本計画の基本目標である、夢と希望に満ちた未来を創造する屋久島の人づくり、誰もが幸せや豊かさを感じられる地域や社会、いわゆるウェルビーイングな社会、これを目指し諸施策を展開している。各学校においても、この基本計画をもとに特色ある学校経営を行い、児童生徒一人ひとりを大切にし、誰一人取り残さない教育を推進しているところだ。

学校教育においては、確かな学力、豊かな心、健やかな体をバランスよく育成することを通して、自分のふるさとを大切にし、ふるさとで生きる子ども、知識だけではなく知恵を身に付けた子ども、人権感覚と自尊感情を持った子ども、危機管理ができる子ども、人生設計ができる子どもを育て、発達の段階に応じた選択や判断ができ、持続可能な社会の作り手となる人づくりに努めていきたいと考えている。

また、常日頃から荒木町長が言っているように、屋久島のことを深く学ぶとともに、留学生を含めこの屋久島で生まれ育ったことを誇りに思い、屋久島の魅力を全国または世界に発信できる子どもの育成を目指し、世界自然遺産の島ならではの屋久島型ESDを継続しながら、SDGsの目標等に発展させる取り組みを進め、子どもたちが安心安全に学べる環境づくりや共同教育の充実を図っていきたい。

社会教育課が毎年実施している、屋久島ジュニア検定の取り組みもその顕著たるものの一つだと思う。さらに食育の充実の観点から、安心安全で栄養バランスの取れた給食を提供し、体位の向上や健康の増進を図るために食育の推進にも努めていく。社会教育においては、町民一人ひとりが生涯にわたって、自己の目標や理想の実現に向かって学び続けられるよう、学習機会の提供や指導者の育成・確保、社会教育施設の維持など、生涯学習の基盤づくりに努めていく。なお、スポーツレクリエーション活動事業および文化活動事業では、各種大会の実施や町民活躍の場、町民融和の場、町民が楽しめる場の構築や支援に取り組んでいく。

私自身、より推進していかなければならないと感じているのが、屋久島高校との連携および交流だ。中学校においては、進路指導関係で職員や生徒同士の連携研修がなされているが、高校と小学校の交流ができないかと、石田尾前教育長とも話をしていた。例えば各小学校を卒業した高校生を招き、学習サポーターとしての授業の手伝いをするなど、卒業した地域の先輩から教えてもらうことで、屋久島高校の魅力を小学生に伝えるとともに、屋久島高校への進学を希望する子どもを増やす一助になるのではないかと考えている。

こちらは9月13日付の南日本新聞だが、「先生は高校生」ということで、出水商業高校の生徒が小学校で出前授業、さらには志布志高校の生徒5人が森山小学校で授業というような記事が出ていた。まさに私が目指したいのはこういう交流等だ。しかしながら、なかなか前に進んでいないのも現状なので、この件については、どうにか推進していきたと思っているところだ。

その他にも、やはり虫歯罹患率が多いということで、虫歯治療率の100パーセント実現、さらには不登校児童生徒を減らす、ICD機器の効果的な活用、それから屋久島町の町報に各学校の紹介等をして、町民の皆さんに各学校のことを知ってもらうというような取り組み、それから留学制度のさらなる充実等を自分の目標として、今後推進していきたいと思っている。

屋久島高校と各小学校の連携について、南日本新聞の記事を示しながら答弁する有馬博志教育長=2026年9月18日、屋久島町議会YouTubeチャンネルより

榎町議 学校統合等に伴う空き教室(学校)等の現状と、利活用計画があれば示してほしい。

有馬教育長 本町では旧一湊中学校や旧小瀬田中学校のように、学校統廃合により跡地利用の有効活用に取り組んだ実績はあるが、今ある学校の空き教室の利用となると、永田小学校の幼児学級が挙げられる。児童生徒数が減少している傾向ではあるが、空き教室の現状としては、特別支援教室が増えていることや、用途に応じて利用されているので、利活用を検討するような状況にはないようだ。来年度、地域の要望を受け、口永良部島幼児学級が再開される予定ではあるが、公民館を利用することになっている。

今のところ空き教室の利活用計画はないものの、幼児学級のように地域などから要望があれば、空き教室の状況を踏まえながら利活用を検討していきたいと考えている。

旧一湊中学校の校舎=Google Map ストリートビューより

岩川副町長 平成25年度(2013年度)の中学校統合に伴い、廃校となった旧一湊中学校および旧小瀬田中学校について答えたい。

まず旧一湊中学校には、教室数は特別教室、職員室等を含め18室ある。平成26年(2014年)に学校跡地活用の提案募集により、民間法人による菌床キクラゲ栽培として校舎1棟が活用されてきたところだが、令和7年度(2025年度)をもって事業廃止となり、現在仮受業者側で校舎の屋内・屋外の設備機器等の撤去など、片づけ作業を順次行っているところだ。今後については、地域の意向を尊重しつつ、有効な活用策について民間からの提案を募集したいと考えている。しかしながら、建物の老朽化が著しく進行しており、安全確保も含めた建物の耐久や、経年劣化に伴う維持管理などの財政負担の増大も予想されるため、あらゆる可能性を排除せず検討していきたいと考えている。

次に旧小瀬田中学校だが、教室数は特別教室、職員室等を含めて18室ある。学校跡地活用の提案募集に応募がなかったこともあり、一時的に水耕栽培の実証補助として一部教室を使用するなど、行政内部での利用を図ってきた。本庁舎の供用開始後は地元小瀬田区との合意により、旧庁舎で保管していた行政文書や防災備品等、イベントで使用する資機材等を保管する倉庫として、各課に全ての教室を割り振り、書庫・倉庫として利用しているところだ。当分の間は、こうした役場の書庫・倉庫としての利用を継続していく予定で考えている。

旧小瀬田中学校の校舎

2 口永良部簡易郵便局の閉鎖に伴う支援策について

榎町議 2026年2月から一時閉鎖となり、島内における郵便物や金融関係の利用について、島民に多大の影響を及ぼしている。島民の利便性の向上のため、町としてバックアップを図るべきと思うが、町長はどのように考えているかお尋ねしたい。

岩川副町長 口永良部簡易郵便局は令和8年(2026年)2月26日から前受託者の契約解除に伴い一時閉鎖をしており、町はその報告を受け日本郵便株式会社九州支社に説明を求め、今後の対応について協議を重ねてきた。その結果として、次の受託者を探しつつ、島民の不便解消のため日本郵便が出張サービスとして2週に1回、2日間、九州支社職員と地元社員のOBの協力により、現地でのサービスを提供している状況だ。

口永良部簡易郵便局=Google Earth より

榎町議 上屋久郵便局をはじめ、本島の郵便局がサポート体制を取っていると聞くが、2月以降、半年あまりが経過するなか、現時点でどのような改善策が図られてきたか示してほしい。

岩川副町長 これまで早期再開に向けて幾度と協議をしているなかで、大きく三つの課題が出ている。

一つ目は運営をしていただくための要員確保である。業務の受託者は経営能力の基準を満たし研修を受けた者、補助者についても研修を受けた者が補助対象者となり得ることから、その人材確保について各方面に働きかけを行っているところだ。

二つ目はサービスの提供を行うための局舎である。局舎は受託者が準備し、営業に必要な備品機器等についても、受託者で準備をしなければならないようだ。

三つ目は、先程の答弁でもあったように、宿泊施設の予約が容易にできない状況が生じているようだ。

この三つの課題をクリアし、早期再開を目指すため、九州支社、地元の郵便局、本村区長を交えて意見交換を実施しているところだが、現状、人材の確保には至っていないところだ。

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