【展望】物価高支援金、屋久島町は残り7500万円で全町民一律に現金支給すべき
鹿児島全43市町村の約8割、全住民に現金・商品券を平等に支給
プレミアム商品券販売の9市町、1人1冊の購入制限などで平等性を確保
全住民が恩恵を受けられないのは屋久島町だけ
物価高騰「重点支援地方交付金」

物価高騰に苦しむ国民生活を助けるために、国が全国の地方自治体に出している「重点支援地方交付金」。その具体的な支援方法について、鹿児島県内にある全43市町村を調査したところ、全体の約8割にあたる33市町村が、全住民に現金または商品券を一律に支給していることがわかった。
それに対して、屋久島町には一律に全町民を対象にしたものはなく、県内では唯一、突出して不平等な支援策となっている。
まず屋久島町では、次の二つの事業が実施されているが、いずれも全町民1万1000人を一律に支援するものではない。
屋久島ポイントカードの支援は最大で8000人分
・屋久島ポイントカード利用者に5000円分のポイントを支給
町民が任意で利用している「屋久島ポイントカード」(屋久島町商工会発行)を活用して、利用者1人につきに5000円分のポイントを支給する予定だが、事業の予算額は約4000万円。これを支給ポイント額の5000円で割ると、最大でも8000人分となり、全町民には一律に支援が届かないのだ。

Payどん支援、お年寄りと子どもは置き去り
・プレミアム付き地域振興ポイントを40%付与【Payどん】
鹿児島銀行のキャッシュレス決済サービス「Payどん」を使って、プレミアム付き地域振興ポイント40%(1万円で1万4000円)を付与するのだが、この支援を受けるためには数々のハードルが課されている。
まずはPayどんアプリを利用することになるが、これには1人1台のスマートフォンが必要になる。当然だが、スマートフォンを持っていないお年寄りや子ども、携帯電話の未契約者は対象にならない。
また、スマートフォンを持っていても、鹿児島銀行や南日本銀行など4銀行に口座のない人は支援が受けられない。さらにPayどんアプリのインストールや購入手続きは、すべてスマートフォンでやらねばならず、デジタルが苦手なお年寄りにはハードルが高い。

現金支給、三島村と十島村は全村民に一律3万円
その一方、屋久島町を除く県内42市町村の大半は、全住民に平等に現金や商品券が届く支援策を実施している。その詳細については、3月31日に配信した記事「物価高騰支援、鹿児島43市町村の約8割が全住民に現金・商品券を一律に支給」で紹介したが、屋久島町のような不平等な支援策はどこにも見当たらないのだ。
まず現金を全住民に支給するのは9市町。三島村と十島村は3万円で最も多く、宇検村と喜界町も2万5000円と手厚い。

商品券・地域通貨、南種子町と天城町は全町民に一律2万3000円分を支給
次に商品券または地域通貨ポイントを全住民に支給するのは24市町村。最も多いのは南種子町と天城町の2万3000円で、伊仙町が2万2000円で続いている。

南九州市の商品券はプレミアム率1500%
奄美市は住民税非課税の全世帯に1万5000円分の商品券
また、紙のプレミアム付き商品券を販売するのは9市町で、各自治体はできる限り全住民が購入できる対策をしている。
特にプレミアム率が高いのは、南九州市(全市民に1000円で1万6000円)の1500%、南さつま市(全市民に2000円で2万円分)と姶良市(全市民に1000円で1万円分)の900%で、いずれも購入できるのは1人1冊に制限されている。
加えて奄美市は、住民税非課税の全世帯に1万5000円分の商品券を支給し、最も困窮している市民たちに気を配っている。

残り7500万円、全屋久島町民に一律支給なら1人6800円
これらの県内42市町村と比べると、屋久島町の支援策は極めて不平等であり、物価高騰で苦しむ国民を支援するという国の目的とは、大きくかけ離れている。このままでは、本当に支援が必要な層が恩恵を受けることなく、多くの町民が置き去りにされることは明らかだ。

今回、町が国から受け取った交付金は約2億4600万円。そのうち現在残っているのは約7500万円で、この金額を全町民1万1000人で割ると1人約6800円になる。
屋久島町は県内42市町村の支援策を見習い、全町民に一律平等に支援を届ける義務がある。
それには現金給付が一番だ。一刻も早く実施することを強く求める。
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